ライラックの茂みの中で始まった、ヴィーとビリーの幼い恋。
しかし幸福は不意に終りを告げ、第1次対戦の暗い渦が時代を覆う。
失意の日々、見上げる空には希望のありかをさししめすかのように、いつも飛行機が高く飛んでいた……。
傑作長編の表題作ほか、世紀末ロンドンを舞台に錯綜する恋愛劇が進行する「ばらの花びん」、少年と青い瞳の少女の時を超える悲恋物語「マリーン」を収録。
ライラックの茂みの中で始まった、ヴィーとビリーの幼い恋。
しかし幸福は不意に終りを告げ、第1次対戦の暗い渦が時代を覆う。
失意の日々、見上げる空には希望のありかをさししめすかのように、いつも飛行機が高く飛んでいた……。
傑作長編の表題作ほか、世紀末ロンドンを舞台に錯綜する恋愛劇が進行する「ばらの花びん」、少年と青い瞳の少女の時を超える悲恋物語「マリーン」を収録。
コメント
第1次世界大戦前後のイギリスが舞台の人間ドラマ。
どうしてこんなに胸を打つのでしょう。
最初から最後までずっと泣き続けてまうわ。
ありがちかつドラマチックすぎる筋立てに、典型的なキャラなのに。
エピソードひとつひとつを受け止めるときの人物の表情、短いがゆえにピリッと効いてテンポよく物語を進めるセリフ…うーん、カンペキ。
小さい子から思春期、大人の描き方が抜群に上手い!
本当に愛し合える人が必ずいるんだけどすぐには気がつかないし一緒なれるとは畫らない。
漫画でも現実でも…それでも人を愛さないといけないのよね~
ぜひ~
」ってあたり。
)『ばらの花びん』、そして、今里孝子さんが原作の『マリーン』の3作を収録した1冊。
『風と共に去りぬ』はあちらの方があちらの女性を描いているから実感的だけど、日本人が海外を舞台に長編恋愛ドラマを描くとそれはやはりファンタジーになっちゃうような気がする。
その現実と虚構の隙間を上手に紡いで物語にしているのが、萩尾さんの魅力なのかなぁ~。
らじ的には、ややギャグ的要素のある作品のほうが生き生きしているように思うんだけど…。
「ゴールデンライラック」は、ヴィーことヴィクトーリアという少女と彼女の家に引き取られてきたビリー・バンの物語です。
ヴィクトーリアの父親のスタンレィ氏が死んだことで、彼女たちは働いて生活をすることを余儀なくされます。
最初はホテルで働いていたヴィーは、やがてクラブで働きはじめ、スティーブンス男爵と知りあいます。
しだいに変わっていくヴィーを身ながら、ビリーは複雑な思いを胸にかかえます。
「ばらの花びん」は、ミシェルという青年と、彼の年上の友人であるマルスラン、そして美しい未亡人のファデットと、ミシェルの姉のセザンヌの物語です。
ファデットの夫が生きているとカン違いをしたミシェルは死ぬことを決意しますが、それがきっかけとなって登場人物たちがおたがいに心のなかでいだいている想いのねじれが解けることになります。
「マリーン」は今里孝子の原作をもとにした作品で、少年時代にペイトン家に引き取られたエイブ・リーマンと、彼が子どものころに浜辺で出会ったマリーンという謎めいた美少女、そしてペイトン家の娘であるディデットの物語です。
「ゴールデンライラック」のヴィーは、みずからの力で運命を切り開いていこうとする活力にあふれた少女です。
他方「マリーン」のディデットほうは、すなおになれないツンデレ少女ですが、ゆがんだかたちではあるもののエネルギーが身体にみなぎっていることを感じさせられる絵が気に入っています。
それでも、今読み返してみて、大方の本質を理解していたと気づくことができた。
小学生も侮れない。
『風とともに去りぬ』を読んだときにどことなく既読感があったのはこの作品に出会ったのが先だったからだろう。
しかしスカーレットと決定的に違うのは、金のために結婚した夫を、彼女は彼女なりに愛したことだ。
きりきりと柳眉をあげて難局を乗り越えるヴィーの表情が秀逸。
萩尾望都の絵の巧さにあらためて感動した。
この頃の絵柄が一番好きだったな。
買った日:
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\\\\105
売った日:2009/01/12
売った所:BOOK・OFF向ヶ丘遊園駅前店
値 段:\\\\0(背日焼けのため)
登録日:2007/05/07 00:57:57
更新日:
それでも、今読み返してみて、大方の本質を理解していたと気づくことができた。
小学生も侮れない。
『風とともに去りぬ』を読んだときにどことなく既読感があったのはこの作品に出会ったのが先だったからだろう。
しかしスカーレットと決定的に違うのは、金のために結婚した夫を、彼女は彼女なりに愛したことだ。
きりきりと柳眉をあげて難局を乗り越えるヴィーの表情が秀逸。
萩尾望都の絵の巧さにあらためて感動した。
この頃の絵柄が一番好きだったな。
萩尾先生の感性は素晴らしくて、特に『ばらの花瓶』は歪んだ女性の在り方をよくあらわしている。
そして、それは簡単には変わらないということも…。
「ゴールデンライラック」は、ヴィーことヴィクトーリアという少女と彼女の家に引き取られてきたビリー・バンの物語です。
ヴィクトーリアの父親のスタンレィ氏が死んだことで、彼女たちは働いて生活をすることを余儀なくされます。
最初はホテルで働いていたヴィーは、やがてクラブで働きはじめ、スティーブンス男爵と知りあいます。
しだいに変わっていくヴィーを身ながら、ビリーは複雑な思いを胸にかかえます。
「ばらの花びん」は、ミシェルという青年と、彼の年上の友人であるマルスラン、そして美しい未亡人のファデットと、ミシェルの姉のセザンヌの物語です。
ファデットの夫が生きているとカン違いをしたミシェルは死ぬことを決意しますが、それがきっかけとなって登場人物たちがおたがいに心のなかでいだいている想いのねじれが解けることになります。
「マリーン」は今里孝子の原作をもとにした作品で、少年時代にペイトン家に引き取られたエイブ・リーマンと、彼が子どものころに浜辺で出会ったマリーンという謎めいた美少女、そしてペイトン家の娘であるディデットの物語です。
「ゴールデンライラック」のヴィーは、みずからの力で運命を切り開いていこうとする活力にあふれた少女です。
他方「マリーン」のディデットほうは、すなおになれないツンデレ少女ですが、ゆがんだかたちではあるもののエネルギーが身体にみなぎっていることを感じさせられる絵が気に入っています。
」ってあたり。
)『ばらの花びん』、そして、今里孝子さんが原作の『マリーン』の3作を収録した1冊。
『風と共に去りぬ』はあちらの方があちらの女性を描いているから実感的だけど、日本人が海外を舞台に長編恋愛ドラマを描くとそれはやはりファンタジーになっちゃうような気がする。
その現実と虚構の隙間を上手に紡いで物語にしているのが、萩尾さんの魅力なのかなぁ~。
らじ的には、ややギャグ的要素のある作品のほうが生き生きしているように思うんだけど…。
第1次世界大戦前後のイギリスが舞台の人間ドラマ。
どうしてこんなに胸を打つのでしょう。
最初から最後までずっと泣き続けてまうわ。
ありがちかつドラマチックすぎる筋立てに、典型的なキャラなのに。
エピソードひとつひとつを受け止めるときの人物の表情、短いがゆえにピリッと効いてテンポよく物語を進めるセリフ…うーん、カンペキ。
こちらはイギリスの話。
ヴィクトーリアとビリーのドラマティックラブストーリーでなんだか映画を見ているような話の流れだった。
この文庫には表題作のほかに「ばらの花びん」と「マリーン」という短編漫画が入ってるんだけど、私はこっちの方が好きかも。
とくに「ばらの花びん」、ドタバタした感じが面白かった。
「マリーン」はラブストーリーなんだけどミステリアスなお話で面白かったです。
買った日:2006/05/23
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\\105
ヴィクトーリアとビリーの、紆余曲折した愛の物語。
「ばらの花びん」は、大事なところが1ページ抜け落ちていてほぞを噛みました。
えええセザンヌとマルスはなぜ婚約破棄したの!
ポルトとファデッドが!
マルスとミシェルは!
お陰で、分からないところだらけです。
。
他に「ばらの花びん」、「マリーン」なども収録されています。
上手くいえないけど、この切なさは絶品。
上手く説明できないけれど、時代なのかな。
時間の流れや時代の流れ。
それだけで物語になるのだ。
小さい子から思春期、大人の描き方が抜群に上手い!
本当に愛し合える人が必ずいるんだけどすぐには気がつかないし一緒なれるとは畫らない。
漫画でも現実でも…それでも人を愛さないといけないのよね~
ぜひ~
小さい子から思春期、大人の描き方が抜群に上手い!
本当に愛し合える人が必ずいるんだけどすぐには気がつかないし一緒なれるとは畫らない。
漫画でも現実でも…それでも人を愛さないといけないのよね~
ぜひ~
ヴィクトーリアとビリーの、紆余曲折した愛の物語。
「ばらの花びん」は、大事なところが1ページ抜け落ちていてほぞを噛みました。
えええセザンヌとマルスはなぜ婚約破棄したの!
ポルトとファデッドが!
マルスとミシェルは!
お陰で、分からないところだらけです。
。
買った日:2006/05/23
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それでも、今読み返してみて、大方の本質を理解していたと気づくことができた。
小学生も侮れない。
『風とともに去りぬ』を読んだときにどことなく既読感があったのはこの作品に出会ったのが先だったからだろう。
しかしスカーレットと決定的に違うのは、金のために結婚した夫を、彼女は彼女なりに愛したことだ。
きりきりと柳眉をあげて難局を乗り越えるヴィーの表情が秀逸。
萩尾望都の絵の巧さにあらためて感動した。
この頃の絵柄が一番好きだったな。
」ってあたり。
)『ばらの花びん』、そして、今里孝子さんが原作の『マリーン』の3作を収録した1冊。
『風と共に去りぬ』はあちらの方があちらの女性を描いているから実感的だけど、日本人が海外を舞台に長編恋愛ドラマを描くとそれはやはりファンタジーになっちゃうような気がする。
その現実と虚構の隙間を上手に紡いで物語にしているのが、萩尾さんの魅力なのかなぁ~。
らじ的には、ややギャグ的要素のある作品のほうが生き生きしているように思うんだけど…。
第1次世界大戦前後のイギリスが舞台の人間ドラマ。
どうしてこんなに胸を打つのでしょう。
最初から最後までずっと泣き続けてまうわ。
ありがちかつドラマチックすぎる筋立てに、典型的なキャラなのに。
エピソードひとつひとつを受け止めるときの人物の表情、短いがゆえにピリッと効いてテンポよく物語を進めるセリフ…うーん、カンペキ。
他に「ばらの花びん」、「マリーン」なども収録されています。
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萩尾先生の感性は素晴らしくて、特に『ばらの花瓶』は歪んだ女性の在り方をよくあらわしている。
そして、それは簡単には変わらないということも…。
こちらはイギリスの話。
ヴィクトーリアとビリーのドラマティックラブストーリーでなんだか映画を見ているような話の流れだった。
この文庫には表題作のほかに「ばらの花びん」と「マリーン」という短編漫画が入ってるんだけど、私はこっちの方が好きかも。
とくに「ばらの花びん」、ドタバタした感じが面白かった。
「マリーン」はラブストーリーなんだけどミステリアスなお話で面白かったです。
「ゴールデンライラック」は、ヴィーことヴィクトーリアという少女と彼女の家に引き取られてきたビリー・バンの物語です。
ヴィクトーリアの父親のスタンレィ氏が死んだことで、彼女たちは働いて生活をすることを余儀なくされます。
最初はホテルで働いていたヴィーは、やがてクラブで働きはじめ、スティーブンス男爵と知りあいます。
しだいに変わっていくヴィーを身ながら、ビリーは複雑な思いを胸にかかえます。
「ばらの花びん」は、ミシェルという青年と、彼の年上の友人であるマルスラン、そして美しい未亡人のファデットと、ミシェルの姉のセザンヌの物語です。
ファデットの夫が生きているとカン違いをしたミシェルは死ぬことを決意しますが、それがきっかけとなって登場人物たちがおたがいに心のなかでいだいている想いのねじれが解けることになります。
「マリーン」は今里孝子の原作をもとにした作品で、少年時代にペイトン家に引き取られたエイブ・リーマンと、彼が子どものころに浜辺で出会ったマリーンという謎めいた美少女、そしてペイトン家の娘であるディデットの物語です。
「ゴールデンライラック」のヴィーは、みずからの力で運命を切り開いていこうとする活力にあふれた少女です。
他方「マリーン」のディデットほうは、すなおになれないツンデレ少女ですが、ゆがんだかたちではあるもののエネルギーが身体にみなぎっていることを感じさせられる絵が気に入っています。
上手くいえないけど、この切なさは絶品。
上手く説明できないけれど、時代なのかな。
時間の流れや時代の流れ。
それだけで物語になるのだ。
小さい子から思春期、大人の描き方が抜群に上手い!
本当に愛し合える人が必ずいるんだけどすぐには気がつかないし一緒なれるとは畫らない。
漫画でも現実でも…それでも人を愛さないといけないのよね~
ぜひ~
第1次世界大戦前後のイギリスが舞台の人間ドラマ。
どうしてこんなに胸を打つのでしょう。
最初から最後までずっと泣き続けてまうわ。
ありがちかつドラマチックすぎる筋立てに、典型的なキャラなのに。
エピソードひとつひとつを受け止めるときの人物の表情、短いがゆえにピリッと効いてテンポよく物語を進めるセリフ…うーん、カンペキ。
ヴィクトーリアとビリーの、紆余曲折した愛の物語。
「ばらの花びん」は、大事なところが1ページ抜け落ちていてほぞを噛みました。
えええセザンヌとマルスはなぜ婚約破棄したの!
ポルトとファデッドが!
マルスとミシェルは!
お陰で、分からないところだらけです。
。
こちらはイギリスの話。
ヴィクトーリアとビリーのドラマティックラブストーリーでなんだか映画を見ているような話の流れだった。
この文庫には表題作のほかに「ばらの花びん」と「マリーン」という短編漫画が入ってるんだけど、私はこっちの方が好きかも。
とくに「ばらの花びん」、ドタバタした感じが面白かった。
「マリーン」はラブストーリーなんだけどミステリアスなお話で面白かったです。
萩尾先生の感性は素晴らしくて、特に『ばらの花瓶』は歪んだ女性の在り方をよくあらわしている。
そして、それは簡単には変わらないということも…。
」ってあたり。
)『ばらの花びん』、そして、今里孝子さんが原作の『マリーン』の3作を収録した1冊。
『風と共に去りぬ』はあちらの方があちらの女性を描いているから実感的だけど、日本人が海外を舞台に長編恋愛ドラマを描くとそれはやはりファンタジーになっちゃうような気がする。
その現実と虚構の隙間を上手に紡いで物語にしているのが、萩尾さんの魅力なのかなぁ~。
らじ的には、ややギャグ的要素のある作品のほうが生き生きしているように思うんだけど…。
「ゴールデンライラック」は、ヴィーことヴィクトーリアという少女と彼女の家に引き取られてきたビリー・バンの物語です。
ヴィクトーリアの父親のスタンレィ氏が死んだことで、彼女たちは働いて生活をすることを余儀なくされます。
最初はホテルで働いていたヴィーは、やがてクラブで働きはじめ、スティーブンス男爵と知りあいます。
しだいに変わっていくヴィーを身ながら、ビリーは複雑な思いを胸にかかえます。
「ばらの花びん」は、ミシェルという青年と、彼の年上の友人であるマルスラン、そして美しい未亡人のファデットと、ミシェルの姉のセザンヌの物語です。
ファデットの夫が生きているとカン違いをしたミシェルは死ぬことを決意しますが、それがきっかけとなって登場人物たちがおたがいに心のなかでいだいている想いのねじれが解けることになります。
「マリーン」は今里孝子の原作をもとにした作品で、少年時代にペイトン家に引き取られたエイブ・リーマンと、彼が子どものころに浜辺で出会ったマリーンという謎めいた美少女、そしてペイトン家の娘であるディデットの物語です。
「ゴールデンライラック」のヴィーは、みずからの力で運命を切り開いていこうとする活力にあふれた少女です。
他方「マリーン」のディデットほうは、すなおになれないツンデレ少女ですが、ゆがんだかたちではあるもののエネルギーが身体にみなぎっていることを感じさせられる絵が気に入っています。
上手くいえないけど、この切なさは絶品。
上手く説明できないけれど、時代なのかな。
時間の流れや時代の流れ。
それだけで物語になるのだ。
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更新日:
他に「ばらの花びん」、「マリーン」なども収録されています。
それでも、今読み返してみて、大方の本質を理解していたと気づくことができた。
小学生も侮れない。
『風とともに去りぬ』を読んだときにどことなく既読感があったのはこの作品に出会ったのが先だったからだろう。
しかしスカーレットと決定的に違うのは、金のために結婚した夫を、彼女は彼女なりに愛したことだ。
きりきりと柳眉をあげて難局を乗り越えるヴィーの表情が秀逸。
萩尾望都の絵の巧さにあらためて感動した。
この頃の絵柄が一番好きだったな。
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こちらはイギリスの話。
ヴィクトーリアとビリーのドラマティックラブストーリーでなんだか映画を見ているような話の流れだった。
この文庫には表題作のほかに「ばらの花びん」と「マリーン」という短編漫画が入ってるんだけど、私はこっちの方が好きかも。
とくに「ばらの花びん」、ドタバタした感じが面白かった。
「マリーン」はラブストーリーなんだけどミステリアスなお話で面白かったです。
上手くいえないけど、この切なさは絶品。
上手く説明できないけれど、時代なのかな。
時間の流れや時代の流れ。
それだけで物語になるのだ。
それでも、今読み返してみて、大方の本質を理解していたと気づくことができた。
小学生も侮れない。
『風とともに去りぬ』を読んだときにどことなく既読感があったのはこの作品に出会ったのが先だったからだろう。
しかしスカーレットと決定的に違うのは、金のために結婚した夫を、彼女は彼女なりに愛したことだ。
きりきりと柳眉をあげて難局を乗り越えるヴィーの表情が秀逸。
萩尾望都の絵の巧さにあらためて感動した。
この頃の絵柄が一番好きだったな。
「ゴールデンライラック」は、ヴィーことヴィクトーリアという少女と彼女の家に引き取られてきたビリー・バンの物語です。
ヴィクトーリアの父親のスタンレィ氏が死んだことで、彼女たちは働いて生活をすることを余儀なくされます。
最初はホテルで働いていたヴィーは、やがてクラブで働きはじめ、スティーブンス男爵と知りあいます。
しだいに変わっていくヴィーを身ながら、ビリーは複雑な思いを胸にかかえます。
「ばらの花びん」は、ミシェルという青年と、彼の年上の友人であるマルスラン、そして美しい未亡人のファデットと、ミシェルの姉のセザンヌの物語です。
ファデットの夫が生きているとカン違いをしたミシェルは死ぬことを決意しますが、それがきっかけとなって登場人物たちがおたがいに心のなかでいだいている想いのねじれが解けることになります。
「マリーン」は今里孝子の原作をもとにした作品で、少年時代にペイトン家に引き取られたエイブ・リーマンと、彼が子どものころに浜辺で出会ったマリーンという謎めいた美少女、そしてペイトン家の娘であるディデットの物語です。
「ゴールデンライラック」のヴィーは、みずからの力で運命を切り開いていこうとする活力にあふれた少女です。
他方「マリーン」のディデットほうは、すなおになれないツンデレ少女ですが、ゆがんだかたちではあるもののエネルギーが身体にみなぎっていることを感じさせられる絵が気に入っています。
第1次世界大戦前後のイギリスが舞台の人間ドラマ。
どうしてこんなに胸を打つのでしょう。
最初から最後までずっと泣き続けてまうわ。
ありがちかつドラマチックすぎる筋立てに、典型的なキャラなのに。
エピソードひとつひとつを受け止めるときの人物の表情、短いがゆえにピリッと効いてテンポよく物語を進めるセリフ…うーん、カンペキ。
買った日:2006/05/23
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値 段:\\105
他に「ばらの花びん」、「マリーン」なども収録されています。
」ってあたり。
)『ばらの花びん』、そして、今里孝子さんが原作の『マリーン』の3作を収録した1冊。
『風と共に去りぬ』はあちらの方があちらの女性を描いているから実感的だけど、日本人が海外を舞台に長編恋愛ドラマを描くとそれはやはりファンタジーになっちゃうような気がする。
その現実と虚構の隙間を上手に紡いで物語にしているのが、萩尾さんの魅力なのかなぁ~。
らじ的には、ややギャグ的要素のある作品のほうが生き生きしているように思うんだけど…。
ヴィクトーリアとビリーの、紆余曲折した愛の物語。
「ばらの花びん」は、大事なところが1ページ抜け落ちていてほぞを噛みました。
えええセザンヌとマルスはなぜ婚約破棄したの!
ポルトとファデッドが!
マルスとミシェルは!
お陰で、分からないところだらけです。
。
小さい子から思春期、大人の描き方が抜群に上手い!
本当に愛し合える人が必ずいるんだけどすぐには気がつかないし一緒なれるとは畫らない。
漫画でも現実でも…それでも人を愛さないといけないのよね~
ぜひ~
萩尾先生の感性は素晴らしくて、特に『ばらの花瓶』は歪んだ女性の在り方をよくあらわしている。
そして、それは簡単には変わらないということも…。
買った日:
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)『ばらの花びん』、そして、今里孝子さんが原作の『マリーン』の3作を収録した1冊。
『風と共に去りぬ』はあちらの方があちらの女性を描いているから実感的だけど、日本人が海外を舞台に長編恋愛ドラマを描くとそれはやはりファンタジーになっちゃうような気がする。
その現実と虚構の隙間を上手に紡いで物語にしているのが、萩尾さんの魅力なのかなぁ~。
らじ的には、ややギャグ的要素のある作品のほうが生き生きしているように思うんだけど…。
萩尾先生の感性は素晴らしくて、特に『ばらの花瓶』は歪んだ女性の在り方をよくあらわしている。
そして、それは簡単には変わらないということも…。
それでも、今読み返してみて、大方の本質を理解していたと気づくことができた。
小学生も侮れない。
『風とともに去りぬ』を読んだときにどことなく既読感があったのはこの作品に出会ったのが先だったからだろう。
しかしスカーレットと決定的に違うのは、金のために結婚した夫を、彼女は彼女なりに愛したことだ。
きりきりと柳眉をあげて難局を乗り越えるヴィーの表情が秀逸。
萩尾望都の絵の巧さにあらためて感動した。
この頃の絵柄が一番好きだったな。
こちらはイギリスの話。
ヴィクトーリアとビリーのドラマティックラブストーリーでなんだか映画を見ているような話の流れだった。
この文庫には表題作のほかに「ばらの花びん」と「マリーン」という短編漫画が入ってるんだけど、私はこっちの方が好きかも。
とくに「ばらの花びん」、ドタバタした感じが面白かった。
「マリーン」はラブストーリーなんだけどミステリアスなお話で面白かったです。
ヴィクトーリアとビリーの、紆余曲折した愛の物語。
「ばらの花びん」は、大事なところが1ページ抜け落ちていてほぞを噛みました。
えええセザンヌとマルスはなぜ婚約破棄したの!
ポルトとファデッドが!
マルスとミシェルは!
お陰で、分からないところだらけです。
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更新日:
上手くいえないけど、この切なさは絶品。
上手く説明できないけれど、時代なのかな。
時間の流れや時代の流れ。
それだけで物語になるのだ。
第1次世界大戦前後のイギリスが舞台の人間ドラマ。
どうしてこんなに胸を打つのでしょう。
最初から最後までずっと泣き続けてまうわ。
ありがちかつドラマチックすぎる筋立てに、典型的なキャラなのに。
エピソードひとつひとつを受け止めるときの人物の表情、短いがゆえにピリッと効いてテンポよく物語を進めるセリフ…うーん、カンペキ。
「ゴールデンライラック」は、ヴィーことヴィクトーリアという少女と彼女の家に引き取られてきたビリー・バンの物語です。
ヴィクトーリアの父親のスタンレィ氏が死んだことで、彼女たちは働いて生活をすることを余儀なくされます。
最初はホテルで働いていたヴィーは、やがてクラブで働きはじめ、スティーブンス男爵と知りあいます。
しだいに変わっていくヴィーを身ながら、ビリーは複雑な思いを胸にかかえます。
「ばらの花びん」は、ミシェルという青年と、彼の年上の友人であるマルスラン、そして美しい未亡人のファデットと、ミシェルの姉のセザンヌの物語です。
ファデットの夫が生きているとカン違いをしたミシェルは死ぬことを決意しますが、それがきっかけとなって登場人物たちがおたがいに心のなかでいだいている想いのねじれが解けることになります。
「マリーン」は今里孝子の原作をもとにした作品で、少年時代にペイトン家に引き取られたエイブ・リーマンと、彼が子どものころに浜辺で出会ったマリーンという謎めいた美少女、そしてペイトン家の娘であるディデットの物語です。
「ゴールデンライラック」のヴィーは、みずからの力で運命を切り開いていこうとする活力にあふれた少女です。
他方「マリーン」のディデットほうは、すなおになれないツンデレ少女ですが、ゆがんだかたちではあるもののエネルギーが身体にみなぎっていることを感じさせられる絵が気に入っています。
他に「ばらの花びん」、「マリーン」なども収録されています。
買った日:2006/05/23
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\\105
小さい子から思春期、大人の描き方が抜群に上手い!
本当に愛し合える人が必ずいるんだけどすぐには気がつかないし一緒なれるとは畫らない。
漫画でも現実でも…それでも人を愛さないといけないのよね~
ぜひ~
買った日:2006/05/23
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値 段:\\105
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更新日:
他に「ばらの花びん」、「マリーン」なども収録されています。
それでも、今読み返してみて、大方の本質を理解していたと気づくことができた。
小学生も侮れない。
『風とともに去りぬ』を読んだときにどことなく既読感があったのはこの作品に出会ったのが先だったからだろう。
しかしスカーレットと決定的に違うのは、金のために結婚した夫を、彼女は彼女なりに愛したことだ。
きりきりと柳眉をあげて難局を乗り越えるヴィーの表情が秀逸。
萩尾望都の絵の巧さにあらためて感動した。
この頃の絵柄が一番好きだったな。
「ゴールデンライラック」は、ヴィーことヴィクトーリアという少女と彼女の家に引き取られてきたビリー・バンの物語です。
ヴィクトーリアの父親のスタンレィ氏が死んだことで、彼女たちは働いて生活をすることを余儀なくされます。
最初はホテルで働いていたヴィーは、やがてクラブで働きはじめ、スティーブンス男爵と知りあいます。
しだいに変わっていくヴィーを身ながら、ビリーは複雑な思いを胸にかかえます。
「ばらの花びん」は、ミシェルという青年と、彼の年上の友人であるマルスラン、そして美しい未亡人のファデットと、ミシェルの姉のセザンヌの物語です。
ファデットの夫が生きているとカン違いをしたミシェルは死ぬことを決意しますが、それがきっかけとなって登場人物たちがおたがいに心のなかでいだいている想いのねじれが解けることになります。
「マリーン」は今里孝子の原作をもとにした作品で、少年時代にペイトン家に引き取られたエイブ・リーマンと、彼が子どものころに浜辺で出会ったマリーンという謎めいた美少女、そしてペイトン家の娘であるディデットの物語です。
「ゴールデンライラック」のヴィーは、みずからの力で運命を切り開いていこうとする活力にあふれた少女です。
他方「マリーン」のディデットほうは、すなおになれないツンデレ少女ですが、ゆがんだかたちではあるもののエネルギーが身体にみなぎっていることを感じさせられる絵が気に入っています。
ヴィクトーリアとビリーの、紆余曲折した愛の物語。
「ばらの花びん」は、大事なところが1ページ抜け落ちていてほぞを噛みました。
えええセザンヌとマルスはなぜ婚約破棄したの!
ポルトとファデッドが!
マルスとミシェルは!
お陰で、分からないところだらけです。
。
こちらはイギリスの話。
ヴィクトーリアとビリーのドラマティックラブストーリーでなんだか映画を見ているような話の流れだった。
この文庫には表題作のほかに「ばらの花びん」と「マリーン」という短編漫画が入ってるんだけど、私はこっちの方が好きかも。
とくに「ばらの花びん」、ドタバタした感じが面白かった。
「マリーン」はラブストーリーなんだけどミステリアスなお話で面白かったです。
上手くいえないけど、この切なさは絶品。
上手く説明できないけれど、時代なのかな。
時間の流れや時代の流れ。
それだけで物語になるのだ。
萩尾先生の感性は素晴らしくて、特に『ばらの花瓶』は歪んだ女性の在り方をよくあらわしている。
そして、それは簡単には変わらないということも…。
」ってあたり。
)『ばらの花びん』、そして、今里孝子さんが原作の『マリーン』の3作を収録した1冊。
『風と共に去りぬ』はあちらの方があちらの女性を描いているから実感的だけど、日本人が海外を舞台に長編恋愛ドラマを描くとそれはやはりファンタジーになっちゃうような気がする。
その現実と虚構の隙間を上手に紡いで物語にしているのが、萩尾さんの魅力なのかなぁ~。
らじ的には、ややギャグ的要素のある作品のほうが生き生きしているように思うんだけど…。
小さい子から思春期、大人の描き方が抜群に上手い!
本当に愛し合える人が必ずいるんだけどすぐには気がつかないし一緒なれるとは畫らない。
漫画でも現実でも…それでも人を愛さないといけないのよね~
ぜひ~
第1次世界大戦前後のイギリスが舞台の人間ドラマ。
どうしてこんなに胸を打つのでしょう。
最初から最後までずっと泣き続けてまうわ。
ありがちかつドラマチックすぎる筋立てに、典型的なキャラなのに。
エピソードひとつひとつを受け止めるときの人物の表情、短いがゆえにピリッと効いてテンポよく物語を進めるセリフ…うーん、カンペキ。
それでも、今読み返してみて、大方の本質を理解していたと気づくことができた。
小学生も侮れない。
『風とともに去りぬ』を読んだときにどことなく既読感があったのはこの作品に出会ったのが先だったからだろう。
しかしスカーレットと決定的に違うのは、金のために結婚した夫を、彼女は彼女なりに愛したことだ。
きりきりと柳眉をあげて難局を乗り越えるヴィーの表情が秀逸。
萩尾望都の絵の巧さにあらためて感動した。
この頃の絵柄が一番好きだったな。
ヴィクトーリアとビリーの、紆余曲折した愛の物語。
「ばらの花びん」は、大事なところが1ページ抜け落ちていてほぞを噛みました。
えええセザンヌとマルスはなぜ婚約破棄したの!
ポルトとファデッドが!
マルスとミシェルは!
お陰で、分からないところだらけです。
。
小さい子から思春期、大人の描き方が抜群に上手い!
本当に愛し合える人が必ずいるんだけどすぐには気がつかないし一緒なれるとは畫らない。
漫画でも現実でも…それでも人を愛さないといけないのよね~
ぜひ~
買った日:2006/05/23
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\\105
第1次世界大戦前後のイギリスが舞台の人間ドラマ。
どうしてこんなに胸を打つのでしょう。
最初から最後までずっと泣き続けてまうわ。
ありがちかつドラマチックすぎる筋立てに、典型的なキャラなのに。
エピソードひとつひとつを受け止めるときの人物の表情、短いがゆえにピリッと効いてテンポよく物語を進めるセリフ…うーん、カンペキ。
こちらはイギリスの話。
ヴィクトーリアとビリーのドラマティックラブストーリーでなんだか映画を見ているような話の流れだった。
この文庫には表題作のほかに「ばらの花びん」と「マリーン」という短編漫画が入ってるんだけど、私はこっちの方が好きかも。
とくに「ばらの花びん」、ドタバタした感じが面白かった。
「マリーン」はラブストーリーなんだけどミステリアスなお話で面白かったです。
買った日:
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\\\\105
売った日:2009/01/12
売った所:BOOK・OFF向ヶ丘遊園駅前店
値 段:\\\\0(背日焼けのため)
登録日:2007/05/07 00:57:57
更新日:
上手くいえないけど、この切なさは絶品。
上手く説明できないけれど、時代なのかな。
時間の流れや時代の流れ。
それだけで物語になるのだ。