訪問者

オスカーの出生にまつわる秘密……。
それが父母の愛を破局に導き、思いがけない悲劇を呼び寄せた。
母を亡くしたオスカーと父グスタフのあてどもない旅が始まる。
名作「トーマの心臓」番外篇表題作ほか、戦時下のパリで世界の汚れを背負った少年の聖なる怪物性を描いた「エッグ・スタンド」、翼ある天使への進化を夢想する「天使の擬態」など、問題作3篇を収録。

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コメント

  1. user より:

    本当にこの人は、読む側にも覚悟を迫るすさまじい表現をする人だ。

    それだけ作者に覚悟があるということなんだろう。

    子どもとして、親として、恋人として…
    細かな描写に何度も何度も衝撃を受ける。

    あの大作につながる短編が一遍載っている。

    人にはみな人生があって、たとえある物語では片隅にいる人物であっても、必ずその人の物語がある。
    人生がある。

  2. user より:

    何回読んでもボロボロ泣いてしまう;;『トーマの心臓』の大人びたオスカーの子供の頃には、こんな過去があったんだよ(T.T)
  3. user より:

    誰かに萩尾望都の漫画を1冊貸してと言われたら、この文庫を貸すと決めている。

    萩尾さんの漫画のモノローグには印象的なものが多いと思うけれど、中でも「訪問者」のオスカーのモノローグを思い返すことが多い。

    ”あの家のなしの花もいまは満開だろうね”

    何ともいえませんな・・・。

  4. user より:

    「トーマの心臓」に登場するオスカーの幼少期を描いた作品を含んだ短編集。
    オスカー好きとしては嬉しい外伝だけど、読んでいて胸が痛くなるお話です。
    幼少期のオスカーは可愛らしいという印象で、そこからあのカッコイイオスカーになることを想像すると、取り残された環境であっても強く生き続けたんだなぁと、しみじみと感動します。
    「親子の愛」がテーマでもあるので、子供を持つ人におすすめしたい。
    「訪問者」という題名も、読み終わってみると考え深いものになります。
    他の三作も面白く、哲学、宗教、愛を含んだ読み応えある文学的な物語です。
  5. user より:

    4つの短編作品集。
    どれも切ないというキーワードが共通している(2007.3.16)
  6. user より:

    トーマの心臓を読んだら、訪問者も読みなさいよ!
    オスカーが大人にならなければならなかった理由。
  7. user より:

    萩尾望都作の「トーマの心臓」の登場人物オスカーの少年時代を描いた物語。
    表題作はおもしろいけど、他の作品が微妙だったので、星一個減らしました。
  8. user より:

    泣きすぎて前が見えなくなってしもうた。

    オスカー、あなたって子は・・・!
    もう・・・結婚して。

  9. user より:

    表題作がよても良かった。

    最後の一ページで胸が詰まって泣きそうになった。

    思わずトーマの心臓を引っ張りだしてきて、成長したオスカーが健やかに暮らしているのを確かめちゃった。

  10. user より:

    萩尾望都さんの短編作品集。

    ヨーロッパを舞台にした、父親と息子の物語など、3編を収録。

    『訪問者』が好きです。

  11. user より:

    もうね、とんでもない傑作ですよ。
    志賀直哉の『暗夜行路』なんて、捨てちゃいなさい。
    かわりにこの『訪問者』を教科書に載せたらいい。
    その前にまず、閣僚はみんな読んで、原稿用紙10枚以上の感想文提出のこと(女性閣僚は『イグアナの娘』で)。
    (長山靖生「萩尾望都がいる」256p)

    実際、『訪問者』を読むと、たいていの父親は泣きます。
    中学生以下の息子がいる父だと百発百中。
    (同257p)

    萩尾望都は、やっと親離れが出来始めたと感じた80年代から親子問題を描き始めます。
    (『メッシュ』『半神』『イグアナの娘』『残酷な神が支配する』)「訪問者」はその最初の作品です(1980)。
    「トーマの心臓」(1974)でひとり大人びた雰囲気で、トーマとは違う方法でユリスモールを守り、でも自らはギムナジウム校長の実子であるという葛藤を抱えていたオスカー・ライザーの、学校に来るまでの数年前の物語です。

    私に息子はいないので泣きませんでした。
    実際、百発百中なのか?聞いてみたい気がします。

    ある時‥‥雪の上に足跡を残して神さまがきた。

    そして森の動物をたくさん殺している狩人に会った。

    「お前の家は?」と神さまは言った。

    「あそこです」と狩人は答えた。

    「ではそこへ行こう」裁きを行うために。

    神さまか家に行くと、家の中にみどり子が眠っていた。

    それで神さまは裁くのをやめて、きた道を帰っていった。

    冬ごとに
    ぼくは雪の上に神さまの足跡をさがした。

    ーーたいせつなものが
    この世にはあるのですーー

    子どもは、特に男の子は家庭の親父のダメなところは何もかもがわかって、それでも親父を守ってきたけど、その気持ちは父親には伝わらない。

    ー親父からは、ぼくが裁きをなす神さまに見えていたというのか?

    ギムナジウムに来るまでの1年間、オスカーと父親はどんな旅をしたのだろう。
    とふと思ってこの作品を書いたと、30年ほど前に萩尾望都のインタビューを読んだことがある。
    それどころか、B5版のコミック発売ではなく、100pだけの上製単行本の漫画が初めて発売されるという冒険を行ったのがこの本だった。
    そしてそういう漫画を私が初めて買ったのがこの本だった。
    コミックスさえ、古本でしか買わない私にとっては大事件だった。
    それでも、「トーマの心臓」と同じで、結局私は力作だとは思ったけれども、泣きはしなかったし、オスカー目線でしか読めなかったこともあり、そんなに名作とも思わなかった。

    あれから30年。
    改めて読むと、父親目線で読むと、よくもまぁ親子心中をしなかったな、とか、どうやって旅の金を工面したのだろうか?とか、第二次世界大戦の影があちこちにまだ残ってるんだな、とか、南米に行って、息子に手紙を書く約束をしたことで、おそらく彼グスタフは人生が救われているな、とか、いろいろ思った。
    今更ながら、これは裏『トーマの心臓』なのだとも思った。

    まぁ閣僚に読ませてもムダだとは思うけどね。

  12. user より:

    父に愛されたかった少年の成長を描いた「訪問者」、少年の心の善悪の揺れ動きを描いた「城」、殺●と愛を同義として時代の波にのまれた少年を描いた「エッグスタンド」、翼が欲しい少女とその心の昇華を描いた「天使の擬態」…名作揃いです。
  13. user より:

    パパにとって
    雪の上を
    歩いてくる
    神さまは

    それは
    ぼくの顔をしていたの?

    (訪問者/城/エッグ・スタンド/天使の擬態)

  14. user より:

    もうね、とんでもない傑作ですよ。
    志賀直哉の『暗夜行路』なんて、捨てちゃいなさい。
    かわりにこの『訪問者』を教科書に載せたらいい。
    その前にまず、閣僚はみんな読んで、原稿用紙10枚以上の感想文提出のこと(女性閣僚は『イグアナの娘』で)。
    (長山靖生「萩尾望都がいる」256p)

    実際、『訪問者』を読むと、たいていの父親は泣きます。
    中学生以下の息子がいる父だと百発百中。
    (同257p)

    萩尾望都は、やっと親離れが出来始めたと感じた80年代から親子問題を描き始めます。
    (『メッシュ』『半神』『イグアナの娘』『残酷な神が支配する』)「訪問者」はその最初の作品です(1980)。
    「トーマの心臓」(1974)でひとり大人びた雰囲気で、トーマとは違う方法でユリスモールを守り、でも自らはギムナジウム校長の実子であるという葛藤を抱えていたオスカー・ライザーの、学校に来るまでの数年前の物語です。

    私に息子はいないので泣きませんでした。
    実際、百発百中なのか?聞いてみたい気がします。

    ある時‥‥雪の上に足跡を残して神さまがきた。

    そして森の動物をたくさん殺している狩人に会った。

    「お前の家は?」と神さまは言った。

    「あそこです」と狩人は答えた。

    「ではそこへ行こう」裁きを行うために。

    神さまか家に行くと、家の中にみどり子が眠っていた。

    それで神さまは裁くのをやめて、きた道を帰っていった。

    冬ごとに
    ぼくは雪の上に神さまの足跡をさがした。

    ーーたいせつなものが
    この世にはあるのですーー

    子どもは、特に男の子は家庭の親父のダメなところは何もかもがわかって、それでも親父を守ってきたけど、その気持ちは父親には伝わらない。

    ー親父からは、ぼくが裁きをなす神さまに見えていたというのか?

    ギムナジウムに来るまでの1年間、オスカーと父親はどんな旅をしたのだろう。
    とふと思ってこの作品を書いたと、30年ほど前に萩尾望都のインタビューを読んだことがある。
    それどころか、B5版のコミック発売ではなく、100pだけの上製単行本の漫画が初めて発売されるという冒険を行ったのがこの本だった。
    そしてそういう漫画を私が初めて買ったのがこの本だった。
    コミックスさえ、古本でしか買わない私にとっては大事件だった。
    それでも、「トーマの心臓」と同じで、結局私は力作だとは思ったけれども、泣きはしなかったし、オスカー目線でしか読めなかったこともあり、そんなに名作とも思わなかった。

    あれから30年。
    改めて読むと、父親目線で読むと、よくもまぁ親子心中をしなかったな、とか、どうやって旅の金を工面したのだろうか?とか、第二次世界大戦の影があちこちにまだ残ってるんだな、とか、南米に行って、息子に手紙を書く約束をしたことで、おそらく彼グスタフは人生が救われているな、とか、いろいろ思った。
    今更ながら、これは裏『トーマの心臓』なのだとも思った。

    まぁ閣僚に読ませてもムダだとは思うけどね。

  15. user より:

    表題作がよても良かった。

    最後の一ページで胸が詰まって泣きそうになった。

    思わずトーマの心臓を引っ張りだしてきて、成長したオスカーが健やかに暮らしているのを確かめちゃった。

  16. user より:

    オスカーの原点。

    どのくらい好きかって言うと、何度見てもきゅんとしちゃうからもういっそ見ないようにしてるくらい好き。
    人間てみんな脆いけどその分とっても優しい。
    作者あとがきの「親子のギャップ」話は、初めて読んだ思春期のころも大きくなった今も変わらず身につまされるなあ。

    この本は私の宝物です。

  17. user より:

    表題作もいいが、短編のエッグスタンドに胸が痛くなる。

    萩尾望都の短編。
    2次大戦中の占領下のパリが舞台。

    キャバレーの踊り子、少年、レジスタンス。

    萩尾作品の中でかなり好きな話。

    ひとつひとつのシーンが夢のように張り付いてくる。

    すごい完成度だと思う。

    救いが無い事がよくとりあげられているけど、
    そうかな?と思う。

    確かに救いの無い話かもしれないけど、
    読んでいてみょうにすうっとするのはどうしてなんだろ。

    救いの無さをあんなやさしいかきかたをしてくれる
    ってのが救いなんじゃないだろうか。
    なんて思ったり。

    わたしは、切なく夜道を目隠しで走って明日は無いと
    いうような少年少女が好きで好きでたまらないんだけど、
    原点はこの辺かもなあと思う。

  18. user より:

     萩尾望都の文庫の中で、いや漫画の文庫本で一冊を選べと言われたら迷わずこれを推します。
    表題作、『エッグ・スタンド』、脇を固める『城』と『天使の擬態』、いずれも傑作・大傑作。
  19. user より:

    「トーマの心臓」の名脇役オスカーの物語が表題作。
    この物語を読んでから「トーマ…」を読んだら、オスカーを見る目が変わりました。
  20. user より:

    表題作は、親子関係の話。
    「あなたが神だとしても、子供がいる家には来てはいけないんだよ…」母を殺した父を必死に庇う少年。
    暖かいはずの家庭を、愛おしい記憶を、不器用な父を守ろうと必死になるその姿の愛おしさと切なさ。
    世界を放浪せざるをえない、魂の放浪者であるフリーカメラマンの父も、その父を引き止めるために母が犯した罪もなんとも人間臭く、切なく胸に響く。
  21. user より:

    父に愛されたかった少年の成長を描いた「訪問者」、少年の心の善悪の揺れ動きを描いた「城」、殺●と愛を同義として時代の波にのまれた少年を描いた「エッグスタンド」、翼が欲しい少女とその心の昇華を描いた「天使の擬態」…名作揃いです。
  22. user より:

    「トーマの心臓」本編より番外編の「訪問者」の方が胸を打った。

    何度読んでもラストシーンで泣いてしまう。

    子供はみんな許される、大事な、家の中にいてしかるべき存在なのに。

    「エッグスタンド」の「みんな戦争に愛されてるみたいだ」ってモノローグも印象深い。

  23. user より:

    「訪問者」と「エッグ・スタンド」が特に好き。

    「訪問者」は読んでいる間、オスカーって聞いたことあるような…うーん何だったっけ…とぼんやり思ってましたがユリスモールが出てきてようやく思い出しました。
    そうか、「トーマの心臓」の前日譚か。
    ずいぶん前に一度読んだきりのはずなのに印象に残っているものだ。

  24. user より:

    オスカーがシュロッターベッツに来る前のお話。
    最初読んだ時は自分自身幼くてよく分からなかったのですが、年を重ねてじっくり読む毎に段々泣けてきました。
  25. user より:

    トーマの心臓のオスカーが主人公。

    こっちのほうが好きかもしれない。

    「エッグ・スタンド」も好き。

  26. user より:

    「トーマの心臓」のオスカーの過去話がなんども哀しくて痛ましい。
    大人っぽい眼をするこどもは、それだけの理由があるのです。
    何処か傷を負った子ども達が集まる場所ってあるのですね。
    気が付いて欲しいとささやかな彼の願いに、考えさせられます。
  27. user より:

    「トーマの心臓」に出てくるオスカーの過去の話。
    萩尾先生のすべての作品に言えることですが、もう、なんでこんなに面白いんだろう!
    とため息しきりです。
  28. user より:

    誰かに萩尾望都の漫画を1冊貸してと言われたら、この文庫を貸すと決めている。

    萩尾さんの漫画のモノローグには印象的なものが多いと思うけれど、中でも「訪問者」のオスカーのモノローグを思い返すことが多い。

    ”あの家のなしの花もいまは満開だろうね”

    何ともいえませんな・・・。

  29. user より:

    「トーマの心臓」に登場するオスカーの幼少期を描いた作品を含んだ短編集。
    オスカー好きとしては嬉しい外伝だけど、読んでいて胸が痛くなるお話です。
    幼少期のオスカーは可愛らしいという印象で、そこからあのカッコイイオスカーになることを想像すると、取り残された環境であっても強く生き続けたんだなぁと、しみじみと感動します。
    「親子の愛」がテーマでもあるので、子供を持つ人におすすめしたい。
    「訪問者」という題名も、読み終わってみると考え深いものになります。
    他の三作も面白く、哲学、宗教、愛を含んだ読み応えある文学的な物語です。
  30. user より:

    「トーマの心臓」に出てくるオスカーの物語が
    表題の短編集です。

    子どもって強く育つんだなとしみじみ。

  31. user より:

    ▼名作『トーマの心臓』の名脇役、オスカー・ライザーの母の死から全寮制ギムナジウム・シュロッターベッツに入学するまでの1年間を綴った佳品。

    ▼父グスタフとの逃避行に至福の喜びを感じる少年オスカー。
    出生の秘密や母の死因の真実を察しながらも、自分がそれを言い出さなければ今の生活が保証されると思う感受性を、きめ細かく柔らかい筆致で描きあげています。

    ▼愛蔵版で持つのが吉。

  32. user より:

    トーマの心臓を読んだら、訪問者も読みなさいよ!
    オスカーが大人にならなければならなかった理由。
  33. user より:

    短編四作品を収録しています。

    「訪問者」は、『トーマの心臓』の番外編で、シュロッターベッツにやってくる前のオスカー・ライザーとその父親の物語です。
    写真家の父のグスタフ・ライザーは、オスカーが自分の息子ではないという事実に感づきながらも、そのことに向きあう勇気のない男としてえがかれています。
    彼は、妻とのあいだにその件をもち出すことを避けつづけ、最後には妻を殺害してしまいます。
    やがて刑事が彼に疑いの目を向けはじめます。
    しかし、グスタフ以上に心に大きな負担をあたえられることになったのはオスカーでした。
    オスカーは、父と母と自分の関係が家族というまとまりをうしなってしまっていることに気づきながらも、家族でありたいと願いつづけ、逃避行をつづける父と行動をともにします。

    「城」は、両親が離婚し父に引きとられることになったラドクリフという少年の物語です。
    なかなか友人のできない彼ですが、同じクラスのアダムという親切な少年と、その友人で不良学生のオシアンと過ごす時間が多くなります。
    ところが、ラドクリフは偶然にも、キャルガリ先生の若妻メディーナとオシアンが不倫をしていることを知ってしまい、そのことがきっかけで、彼は人間の心の複雑さを知ることになります。

    「エッグ・スタンド」は、第二次世界大戦でドイツの占領下にあるフランスが舞台の物語です。
    キャバレー「花うさぎ」で働くルイーズというユダヤ人の娘は、ラウルという身寄りのない少年を引きとります。
    ところが、彼女の店に現われた、レジスタンス運動の闘士であるマルシャンという青年が、ロゴスキーという協力者の死をきっかけに、ラウルに疑いの目を向けるようになります。
    やがてマルシャンは、戦争のなかでしか生きられない少年の心を知り、みずからの手でラウルの運命に結末をくだすことを決意します。

    「天使の擬態」は、ヨコハマアドリア女子学園に通う有栖川次子(ありすがわ・つぎこ)と、生物学の新任教師・織田四郎(おだ・しろう)の物語です。
    次子が自殺未遂事件を起こしたことがきっかけで二人は知りあいます。
    ストーリーは次子が中心となって展開していき、やがて四郎が次子のかかえている心の傷を知るようになります。

  34. user より:

    萩尾望都はいろんな版で持ってるから、自信ないけれど、ここにおさめられた作品は読んでると思う。
  35. user より:

    4つの短編作品集。
    どれも切ないというキーワードが共通している(2007.3.16)
  36. user より:

    何回読んでもボロボロ泣いてしまう;;『トーマの心臓』の大人びたオスカーの子供の頃には、こんな過去があったんだよ(T.T)
  37. user より:

    読んだ日:
    買った日:
    買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
    値  段:\\\\\\\\105

    売った日:2009/01/12
    売った所:BOOK・OFF向ヶ丘遊園駅前店
    値  段:\\\\\\\\40

    登録日:2007/05/07 01:14:41

  38. user より:

    再読。

    欲しいものが得られないときに、孤独を感じる。
    オスカーの愛情の求める先を知ると、後の「トーマの心臓」で一層切ない気持ちを抱く。
    求める先が神なら尚さら祈らずにはいられない。

  39. user より:

    久々に読み返したら「うわ~、これってこんなに深い事だったんだ~」と感動。
    また何年かたって読み返すと全然違う印象になるんだろうな。

    ってかせつなすぎる。
    こういう話には特に弱いんです。
    トーマの心臓も読み直さなきゃ!

  40. user より:

    ぼくは雪の上に神さまの足跡をさがした

    「トーマの心臓」の番外編で、オスカーの幼い頃が描かれる表題作を含む4篇から成る。

    オスカーが抱く寂しさに思わず涙。

  41. user より:

    母親を殺した父親と旅をする子供の話です。

    ひたひたと哀しいお話でした。

    オスカーの切実な願いと、諦観と絶望が痛いほどに切ないです。

    妻と息子への愛情と、疑惑と罪の意識の狭間でグスタフが追い詰められていく様が、淡々とリアルに描かれています。

    またオスカーが聡い子で、薄々とそんな父のことを気付いていて、ずっと不安を抱えていて、それでも愛されたいと必死でしがみついていこうとするのが泣けてきます。

    段々と憔悴していくグスタフの姿が、蹲るグスタフの背中を見てると遣り切れない気持ちで一杯になります。

    父親のそんな姿を見なきゃいけないのも哀しいことながら、父を最も追い詰めていたのは自分の存在自体だったんだと気付いたときのオスカーの衝撃と哀しみが、痛すぎます。

    自分の居場所を見つけられなかったオスカーが、父が話してくれた神様の話で、自分が家の中の子供かもしれないと希望を抱いていたのに、あんな形でそれを奪われてしまうなんて哀しすぎる。
    こんな話が描けるなんてすごい…!
    と思いました。

    本当に、萩尾さんの描く世界は怖ろしいほどのリアルさと、非現実的な綺麗さが同居してるんだなあと……これに出会えてよかった…!
    と思うほど、大好きな作品です。

  42. user より:

    戦争や人間のこころの内を描いた漫画の短編集です。

    全ての作品のテーマが重たいと感じますが、現在ではなかなかこのような作品を探すのは難しいと思います。
    そんなお話がたくさん詰まっています。

    テーマが重たく感じますが、全てのお話の舞台がどこかの外国なので、映画を見ているような感覚になります。

    心理描写がイラストで表現されているので、なんとも言えぬおもむきがあります。

  43. user より:

    トーマの心臓のオスカーがギムナジウムに来るでの話。

    もちろんトーマの心臓を読んだあとに読んでいただきたい。
    オスカーがもっと好きになる。
    (わたしはなった)

  44. user より:

    表題作の「訪問者」は”トーマ”に登場する、オスカー少年のお話。

    その他短編がいくつか。

  45. user より:

    オスカー好きにはたまらない。

    「親から子」だけではなく「子から親」っていうのもあるんだよね

  46. user より:

    “遠回り”はすてきなことばだ だって旅行が長くなる------でもそれから パパは急に------凍った海を見に行く興味を失ってしまったようだったパパは一度切ったハンドルをもどさなかったのだそしてぼくたちは長い遠回りを続けることになった------
  47. user より:

    オスカーの過去が分かる話。

    無償の愛って親から子だけでなく、
    子から親にもあるんだな、と思った。

    受け入れてもらえなかった最後の涙が切ない。

  48. user より:

    泣きすぎて前が見えなくなってしもうた。

    オスカー、あなたって子は・・・!
    もう・・・結婚して。

  49. user より:

    「訪問者」オスカーが幼いィィ!
    (笑)「エッグスタンド」衝撃を受けたのは本当に久しぶり…!
    “誰がおまえを裁くだろう?愛と殺●を同じだというおまえを?”改めて萩尾先生の凄さを感じました。
  50. user より:

    せつない。
    オスカーにもこんな頃があったのか、と思った。
    かっこいいオスカーも好きだけど、弱い過去もいい。
  51. user より:

    ふしぎな状況の子どもとお父さんとお母さん。

    ふしぎな旅に出た子どもとお父さん。

    語られることのないお父さんの気持ちと、
    語られるオスカーの気持ちが悲しくて。

  52. user より:

    読んだ日:
    買った日:
    買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
    値  段:\\105
  53. wmgtさん より:
    それほど面白くはなかった

    トーマの心臓を読み終えたあと、同じ作品の登場人物であるオスカーの番外編が載っていると知り購入しました。
  54. user より:

    本当にこの人は、読む側にも覚悟を迫るすさまじい表現をする人だ。

    それだけ作者に覚悟があるということなんだろう。

    子どもとして、親として、恋人として…
    細かな描写に何度も何度も衝撃を受ける。

    あの大作につながる短編が一遍載っている。

    人にはみな人生があって、たとえある物語では片隅にいる人物であっても、必ずその人の物語がある。
    人生がある。

  55. user より:

    萩尾望都作の「トーマの心臓」の登場人物オスカーの少年時代を描いた物語。
    表題作はおもしろいけど、他の作品が微妙だったので、星一個減らしました。
  56. user より:

    萩尾望都さんの短編作品集。

    ヨーロッパを舞台にした、父親と息子の物語など、3編を収録。

    『訪問者』が好きです。

  57. user より:

    ぼくは雪の上に神さまの足跡をさがした

    「トーマの心臓」の番外編で、オスカーの幼い頃が描かれる表題作を含む4篇から成る。

    オスカーが抱く寂しさに思わず涙。

  58. user より:

    母親を殺した父親と旅をする子供の話です。

    ひたひたと哀しいお話でした。

    オスカーの切実な願いと、諦観と絶望が痛いほどに切ないです。

    妻と息子への愛情と、疑惑と罪の意識の狭間でグスタフが追い詰められていく様が、淡々とリアルに描かれています。

    またオスカーが聡い子で、薄々とそんな父のことを気付いていて、ずっと不安を抱えていて、それでも愛されたいと必死でしがみついていこうとするのが泣けてきます。

    段々と憔悴していくグスタフの姿が、蹲るグスタフの背中を見てると遣り切れない気持ちで一杯になります。

    父親のそんな姿を見なきゃいけないのも哀しいことながら、父を最も追い詰めていたのは自分の存在自体だったんだと気付いたときのオスカーの衝撃と哀しみが、痛すぎます。

    自分の居場所を見つけられなかったオスカーが、父が話してくれた神様の話で、自分が家の中の子供かもしれないと希望を抱いていたのに、あんな形でそれを奪われてしまうなんて哀しすぎる。
    こんな話が描けるなんてすごい…!
    と思いました。

    本当に、萩尾さんの描く世界は怖ろしいほどのリアルさと、非現実的な綺麗さが同居してるんだなあと……これに出会えてよかった…!
    と思うほど、大好きな作品です。

  59. user より:

     萩尾望都の文庫の中で、いや漫画の文庫本で一冊を選べと言われたら迷わずこれを推します。
    表題作、『エッグ・スタンド』、脇を固める『城』と『天使の擬態』、いずれも傑作・大傑作。
  60. user より:

    せつない。
    オスカーにもこんな頃があったのか、と思った。
    かっこいいオスカーも好きだけど、弱い過去もいい。
  61. wmgtさん より:
    それほど面白くはなかった

    トーマの心臓を読み終えたあと、同じ作品の登場人物であるオスカーの番外編が載っていると知り購入しました。
  62. user より:

    「トーマの心臓」の名脇役オスカーの物語が表題作。
    この物語を読んでから「トーマ…」を読んだら、オスカーを見る目が変わりました。
  63. user より:

    父に愛されたかった少年の成長を描いた「訪問者」、少年の心の善悪の揺れ動きを描いた「城」、殺●と愛を同義として時代の波にのまれた少年を描いた「エッグスタンド」、翼が欲しい少女とその心の昇華を描いた「天使の擬態」…名作揃いです。
  64. user より:

    本当にこの人は、読む側にも覚悟を迫るすさまじい表現をする人だ。

    それだけ作者に覚悟があるということなんだろう。

    子どもとして、親として、恋人として…
    細かな描写に何度も何度も衝撃を受ける。

    あの大作につながる短編が一遍載っている。

    人にはみな人生があって、たとえある物語では片隅にいる人物であっても、必ずその人の物語がある。
    人生がある。

  65. user より:

    何回読んでもボロボロ泣いてしまう;;『トーマの心臓』の大人びたオスカーの子供の頃には、こんな過去があったんだよ(T.T)
  66. user より:

    もうね、とんでもない傑作ですよ。
    志賀直哉の『暗夜行路』なんて、捨てちゃいなさい。
    かわりにこの『訪問者』を教科書に載せたらいい。
    その前にまず、閣僚はみんな読んで、原稿用紙10枚以上の感想文提出のこと(女性閣僚は『イグアナの娘』で)。
    (長山靖生「萩尾望都がいる」256p)

    実際、『訪問者』を読むと、たいていの父親は泣きます。
    中学生以下の息子がいる父だと百発百中。
    (同257p)

    萩尾望都は、やっと親離れが出来始めたと感じた80年代から親子問題を描き始めます。
    (『メッシュ』『半神』『イグアナの娘』『残酷な神が支配する』)「訪問者」はその最初の作品です(1980)。
    「トーマの心臓」(1974)でひとり大人びた雰囲気で、トーマとは違う方法でユリスモールを守り、でも自らはギムナジウム校長の実子であるという葛藤を抱えていたオスカー・ライザーの、学校に来るまでの数年前の物語です。

    私に息子はいないので泣きませんでした。
    実際、百発百中なのか?聞いてみたい気がします。

    ある時‥‥雪の上に足跡を残して神さまがきた。

    そして森の動物をたくさん殺している狩人に会った。

    「お前の家は?」と神さまは言った。

    「あそこです」と狩人は答えた。

    「ではそこへ行こう」裁きを行うために。

    神さまか家に行くと、家の中にみどり子が眠っていた。

    それで神さまは裁くのをやめて、きた道を帰っていった。

    冬ごとに
    ぼくは雪の上に神さまの足跡をさがした。

    ーーたいせつなものが
    この世にはあるのですーー

    子どもは、特に男の子は家庭の親父のダメなところは何もかもがわかって、それでも親父を守ってきたけど、その気持ちは父親には伝わらない。

    ー親父からは、ぼくが裁きをなす神さまに見えていたというのか?

    ギムナジウムに来るまでの1年間、オスカーと父親はどんな旅をしたのだろう。
    とふと思ってこの作品を書いたと、30年ほど前に萩尾望都のインタビューを読んだことがある。
    それどころか、B5版のコミック発売ではなく、100pだけの上製単行本の漫画が初めて発売されるという冒険を行ったのがこの本だった。
    そしてそういう漫画を私が初めて買ったのがこの本だった。
    コミックスさえ、古本でしか買わない私にとっては大事件だった。
    それでも、「トーマの心臓」と同じで、結局私は力作だとは思ったけれども、泣きはしなかったし、オスカー目線でしか読めなかったこともあり、そんなに名作とも思わなかった。

    あれから30年。
    改めて読むと、父親目線で読むと、よくもまぁ親子心中をしなかったな、とか、どうやって旅の金を工面したのだろうか?とか、第二次世界大戦の影があちこちにまだ残ってるんだな、とか、南米に行って、息子に手紙を書く約束をしたことで、おそらく彼グスタフは人生が救われているな、とか、いろいろ思った。
    今更ながら、これは裏『トーマの心臓』なのだとも思った。

    まぁ閣僚に読ませてもムダだとは思うけどね。

  67. user より:

    4つの短編作品集。
    どれも切ないというキーワードが共通している(2007.3.16)
  68. user より:

    「トーマの心臓」のオスカーの過去話がなんども哀しくて痛ましい。
    大人っぽい眼をするこどもは、それだけの理由があるのです。
    何処か傷を負った子ども達が集まる場所ってあるのですね。
    気が付いて欲しいとささやかな彼の願いに、考えさせられます。
  69. user より:

    読んだ日:
    買った日:
    買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
    値  段:\\\\\\\\105

    売った日:2009/01/12
    売った所:BOOK・OFF向ヶ丘遊園駅前店
    値  段:\\\\\\\\40

    登録日:2007/05/07 01:14:41

  70. user より:

    オスカーがシュロッターベッツに来る前のお話。
    最初読んだ時は自分自身幼くてよく分からなかったのですが、年を重ねてじっくり読む毎に段々泣けてきました。
  71. user より:

    オスカーの原点。

    どのくらい好きかって言うと、何度見てもきゅんとしちゃうからもういっそ見ないようにしてるくらい好き。
    人間てみんな脆いけどその分とっても優しい。
    作者あとがきの「親子のギャップ」話は、初めて読んだ思春期のころも大きくなった今も変わらず身につまされるなあ。

    この本は私の宝物です。

  72. user より:

    「訪問者」オスカーが幼いィィ!
    (笑)「エッグスタンド」衝撃を受けたのは本当に久しぶり…!
    “誰がおまえを裁くだろう?愛と殺●を同じだというおまえを?”改めて萩尾先生の凄さを感じました。
  73. user より:

    トーマの心臓のオスカーがギムナジウムに来るでの話。

    もちろんトーマの心臓を読んだあとに読んでいただきたい。
    オスカーがもっと好きになる。
    (わたしはなった)

  74. user より:

    パパにとって
    雪の上を
    歩いてくる
    神さまは

    それは
    ぼくの顔をしていたの?

    (訪問者/城/エッグ・スタンド/天使の擬態)

  75. user より:

    トーマの心臓のオスカーが主人公。

    こっちのほうが好きかもしれない。

    「エッグ・スタンド」も好き。

  76. user より:

    トーマの心臓を読んだら、訪問者も読みなさいよ!
    オスカーが大人にならなければならなかった理由。
  77. user より:

    「訪問者」と「エッグ・スタンド」が特に好き。

    「訪問者」は読んでいる間、オスカーって聞いたことあるような…うーん何だったっけ…とぼんやり思ってましたがユリスモールが出てきてようやく思い出しました。
    そうか、「トーマの心臓」の前日譚か。
    ずいぶん前に一度読んだきりのはずなのに印象に残っているものだ。

  78. user より:

    ふしぎな状況の子どもとお父さんとお母さん。

    ふしぎな旅に出た子どもとお父さん。

    語られることのないお父さんの気持ちと、
    語られるオスカーの気持ちが悲しくて。

  79. user より:

    表題作がよても良かった。

    最後の一ページで胸が詰まって泣きそうになった。

    思わずトーマの心臓を引っ張りだしてきて、成長したオスカーが健やかに暮らしているのを確かめちゃった。

  80. user より:

    オスカーの過去が分かる話。

    無償の愛って親から子だけでなく、
    子から親にもあるんだな、と思った。

    受け入れてもらえなかった最後の涙が切ない。

  81. user より:

    「トーマの心臓」本編より番外編の「訪問者」の方が胸を打った。

    何度読んでもラストシーンで泣いてしまう。

    子供はみんな許される、大事な、家の中にいてしかるべき存在なのに。

    「エッグスタンド」の「みんな戦争に愛されてるみたいだ」ってモノローグも印象深い。

  82. user より:

    「トーマの心臓」に出てくるオスカーの物語が
    表題の短編集です。

    子どもって強く育つんだなとしみじみ。

  83. user より:

    「トーマの心臓」に登場するオスカーの幼少期を描いた作品を含んだ短編集。
    オスカー好きとしては嬉しい外伝だけど、読んでいて胸が痛くなるお話です。
    幼少期のオスカーは可愛らしいという印象で、そこからあのカッコイイオスカーになることを想像すると、取り残された環境であっても強く生き続けたんだなぁと、しみじみと感動します。
    「親子の愛」がテーマでもあるので、子供を持つ人におすすめしたい。
    「訪問者」という題名も、読み終わってみると考え深いものになります。
    他の三作も面白く、哲学、宗教、愛を含んだ読み応えある文学的な物語です。
  84. user より:

    再読。

    欲しいものが得られないときに、孤独を感じる。
    オスカーの愛情の求める先を知ると、後の「トーマの心臓」で一層切ない気持ちを抱く。
    求める先が神なら尚さら祈らずにはいられない。

  85. user より:

    萩尾望都はいろんな版で持ってるから、自信ないけれど、ここにおさめられた作品は読んでると思う。
  86. user より:

    表題作は、親子関係の話。
    「あなたが神だとしても、子供がいる家には来てはいけないんだよ…」母を殺した父を必死に庇う少年。
    暖かいはずの家庭を、愛おしい記憶を、不器用な父を守ろうと必死になるその姿の愛おしさと切なさ。
    世界を放浪せざるをえない、魂の放浪者であるフリーカメラマンの父も、その父を引き止めるために母が犯した罪もなんとも人間臭く、切なく胸に響く。
  87. user より:

    短編四作品を収録しています。

    「訪問者」は、『トーマの心臓』の番外編で、シュロッターベッツにやってくる前のオスカー・ライザーとその父親の物語です。
    写真家の父のグスタフ・ライザーは、オスカーが自分の息子ではないという事実に感づきながらも、そのことに向きあう勇気のない男としてえがかれています。
    彼は、妻とのあいだにその件をもち出すことを避けつづけ、最後には妻を殺害してしまいます。
    やがて刑事が彼に疑いの目を向けはじめます。
    しかし、グスタフ以上に心に大きな負担をあたえられることになったのはオスカーでした。
    オスカーは、父と母と自分の関係が家族というまとまりをうしなってしまっていることに気づきながらも、家族でありたいと願いつづけ、逃避行をつづける父と行動をともにします。

    「城」は、両親が離婚し父に引きとられることになったラドクリフという少年の物語です。
    なかなか友人のできない彼ですが、同じクラスのアダムという親切な少年と、その友人で不良学生のオシアンと過ごす時間が多くなります。
    ところが、ラドクリフは偶然にも、キャルガリ先生の若妻メディーナとオシアンが不倫をしていることを知ってしまい、そのことがきっかけで、彼は人間の心の複雑さを知ることになります。

    「エッグ・スタンド」は、第二次世界大戦でドイツの占領下にあるフランスが舞台の物語です。
    キャバレー「花うさぎ」で働くルイーズというユダヤ人の娘は、ラウルという身寄りのない少年を引きとります。
    ところが、彼女の店に現われた、レジスタンス運動の闘士であるマルシャンという青年が、ロゴスキーという協力者の死をきっかけに、ラウルに疑いの目を向けるようになります。
    やがてマルシャンは、戦争のなかでしか生きられない少年の心を知り、みずからの手でラウルの運命に結末をくだすことを決意します。

    「天使の擬態」は、ヨコハマアドリア女子学園に通う有栖川次子(ありすがわ・つぎこ)と、生物学の新任教師・織田四郎(おだ・しろう)の物語です。
    次子が自殺未遂事件を起こしたことがきっかけで二人は知りあいます。
    ストーリーは次子が中心となって展開していき、やがて四郎が次子のかかえている心の傷を知るようになります。

  88. user より:

    ▼名作『トーマの心臓』の名脇役、オスカー・ライザーの母の死から全寮制ギムナジウム・シュロッターベッツに入学するまでの1年間を綴った佳品。

    ▼父グスタフとの逃避行に至福の喜びを感じる少年オスカー。
    出生の秘密や母の死因の真実を察しながらも、自分がそれを言い出さなければ今の生活が保証されると思う感受性を、きめ細かく柔らかい筆致で描きあげています。

    ▼愛蔵版で持つのが吉。

  89. user より:

    “遠回り”はすてきなことばだ だって旅行が長くなる------でもそれから パパは急に------凍った海を見に行く興味を失ってしまったようだったパパは一度切ったハンドルをもどさなかったのだそしてぼくたちは長い遠回りを続けることになった------
  90. user より:

    読んだ日:
    買った日:
    買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
    値  段:\\105
  91. user より:

    久々に読み返したら「うわ~、これってこんなに深い事だったんだ~」と感動。
    また何年かたって読み返すと全然違う印象になるんだろうな。

    ってかせつなすぎる。
    こういう話には特に弱いんです。
    トーマの心臓も読み直さなきゃ!

  92. user より:

    萩尾望都さんの短編作品集。

    ヨーロッパを舞台にした、父親と息子の物語など、3編を収録。

    『訪問者』が好きです。

  93. user より:

    表題作の「訪問者」は”トーマ”に登場する、オスカー少年のお話。

    その他短編がいくつか。

  94. user より:

    「トーマの心臓」に出てくるオスカーの過去の話。
    萩尾先生のすべての作品に言えることですが、もう、なんでこんなに面白いんだろう!
    とため息しきりです。
  95. user より:

    泣きすぎて前が見えなくなってしもうた。

    オスカー、あなたって子は・・・!
    もう・・・結婚して。

  96. user より:

    萩尾望都作の「トーマの心臓」の登場人物オスカーの少年時代を描いた物語。
    表題作はおもしろいけど、他の作品が微妙だったので、星一個減らしました。
  97. user より:

    戦争や人間のこころの内を描いた漫画の短編集です。

    全ての作品のテーマが重たいと感じますが、現在ではなかなかこのような作品を探すのは難しいと思います。
    そんなお話がたくさん詰まっています。

    テーマが重たく感じますが、全てのお話の舞台がどこかの外国なので、映画を見ているような感覚になります。

    心理描写がイラストで表現されているので、なんとも言えぬおもむきがあります。

  98. user より:

    表題作もいいが、短編のエッグスタンドに胸が痛くなる。

    萩尾望都の短編。
    2次大戦中の占領下のパリが舞台。

    キャバレーの踊り子、少年、レジスタンス。

    萩尾作品の中でかなり好きな話。

    ひとつひとつのシーンが夢のように張り付いてくる。

    すごい完成度だと思う。

    救いが無い事がよくとりあげられているけど、
    そうかな?と思う。

    確かに救いの無い話かもしれないけど、
    読んでいてみょうにすうっとするのはどうしてなんだろ。

    救いの無さをあんなやさしいかきかたをしてくれる
    ってのが救いなんじゃないだろうか。
    なんて思ったり。

    わたしは、切なく夜道を目隠しで走って明日は無いと
    いうような少年少女が好きで好きでたまらないんだけど、
    原点はこの辺かもなあと思う。

  99. user より:

    誰かに萩尾望都の漫画を1冊貸してと言われたら、この文庫を貸すと決めている。

    萩尾さんの漫画のモノローグには印象的なものが多いと思うけれど、中でも「訪問者」のオスカーのモノローグを思い返すことが多い。

    ”あの家のなしの花もいまは満開だろうね”

    何ともいえませんな・・・。

  100. user より:

    オスカー好きにはたまらない。

    「親から子」だけではなく「子から親」っていうのもあるんだよね

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